水を弾く「撥水性」の性質について
物質の表面には、水に「濡れやすいもの」と「濡れにくいもの」があります。
前者の性質を親水性、後者を撥水性と呼びます。
雨にさらされる外装建材の表面というのは親水性と撥水性のどちらが望ましいかを考えてみることにします。
一般的に、外壁などの汚れを防止するには親水性が効果的と知られていますが、ここでは雨水の動きに限定して話を進めることにします。
撥水性は、水を寄せ付けない性質といえますので、基本的には防水効果があります。
身近なところでは、衣類や靴などに用いる防水スプレーは、表面を撥水性にすることで雨滴がつきにくく防水効果を高めています。
建材のなかで、撥水による防水効果を利用しているものに外壁の下地に用いる「透湿防水シート」があります。
透湿防水シートには、水蒸気を透過させるための無数の微細な孔があいていて
部材表面の撥水性によって、みずは孔の中に入り込まない仕組みとなっています。
また、最近の研究では、コンクリートのひび割れの内面を部分的に撥水化にするとより高い風圧に対して漏水しなくなるという結果報告が出ています。
これらは、撥水性が雨漏り防止に役立っている例として分かりやすいものといえます。
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